Guitar Strap For GRETSCH
For Daisuke
 彼が所有するグレッチとの相性をとことんまで追求したギターストラップ。仮組を何回も行った末にできた品で一目見ただけでは計り知れない時間がかかっている。写真下のような模様をこの細いストラップの中に如何にちりばめるか。如何にグレッチとリンクさせるか。コードバン(馬革)×ヌメ革(牛革)製
素材:コードバンですが、通常ではほとんど使われることのない、皺の凹凸が色の違いとなって残っている部分を使用。この模様とグレッチの木目とのマッチングからこのレザーを工場にて発見。
組み立て:コードバンでの一枚仕立てではなくて、数箇所に「継ぎ目」を入れることでデザインと、レザーの雰囲気を一つに。これは組み立ての途中過程。
細部:両端の部分、形が左右非対称。これも数回の組み立てによる結果。彼のグレッチとの結合部分の形状とのリンクを考えて生まれた形。
裏面:裏面には継ぎ目のないヌメ革が貼り合わされています。そのヌメ革のセンターを黒いステッチが一線。これは伸び止めと、グレッチのネックの裏面に「黒いライン」が入っていることから「黒」でステッチ。シニューという糸で縫っているため、味のあるステッチ。
幅:3mmの変化の違い
左は体の前側、肩の下付近。ここでは2,2から2,5cに変化。そして右側は後ろの背中あたり。ここでは2,5cから2,2cへと徐々に細く。この寸法の変化の仕方や、「2,2c」という寸法も密な打ち合わせによる賜物。
持ち運びようのケース。これにもストラップ同様の黒いラインを一本。凝りに凝った品。



Bag of GRETSCH MOOD
For DAISUKE
 彼の大事な方への贈り物としてつくらせてもらった。ショルダーバッグと、そのストラップです。ギターストラップと共通の素材。MODE BY ROCKERSにしては色数の多さといい、柔らかい雰囲気をもつバッグに仕上がった。ハラコは毛足が短く上質なものをチョイス。コードバン(馬革)×ヌメ革(牛)×ハラコ(牛)製

ハラコのふたを開けると、内部はこのようにたくさんのポケットが。今回は柔らかい雰囲気を出すために、曲線を組み合わせたデザイン。

縦に一線入る黒いステッチは、もちろんストラップとのリンク。このバッグのストラップの裏面には黒いステッチは無し。「バッグ」が主体なので、こちらにさりげなく。
ストラップは取り外しができるようになっていて、付属の短いストラップとの取替えが可能。また全体での色の切り替えにも気を配った。
技ありの糸。

ベージュの糸をムラ染め加工。縫い目によって、ランダムに色が変化するため雰囲気にあたたかみが加わる。


Cordovan Wallet −The Simplest Model−
For Mr.Miyazaki
 何の虚飾もないウォレット。それにはやはり「コードバン」。コードバンのような高級素材をバイク乗りがガシガシ使う、これは打ち出したい方向性。裏面には深い青色の鹿革スエード、そして小銭入れ部分には滑らかな手触りの牛革をチョイス。右下の写真:うっすら付いているカーブは補強などを兼ねた挟み革のもの。これはポケットなどに入れて使っていくうちに、このラインが表に出てくることを狙っているもの。その「あたり」による光沢の変化がコードバンの味わい方だと考える。